ライブ環境が起動しているという前提です。
自分のThinkBook 13s Gen3では起動する際にビープ音が鳴ったので、切るにはloader/loader.conf
のbeep on
をbeep off
に書き換えます。
起動後にもTabキーを押すたびにビープ音が鳴るのでpcspkr
をアンロードします。
# rmmod pcspkr
1. キーボードレイアウトの設定
# loadkeys jp106
2. 起動モードの確認
# ls /sys/firmware/efi/efivars
ディレクトリが存在している場合はUEFIで起動しています。
BIOSとUEFIではパーティションの切り方やブートローダーのインストール方法が異なります。
3. インターネット接続の確認
有線でDHCPであればそのまま接続できるはずです。
無線を使う場合はiwctl
を使います。
ping archlinux.jp
4. システムクロックの更新
# timedatectl set-ntp true
5. パーティション
fdisk
を使用して、パーティションを切ります。
今回は/dev/sda
にインストールします。(環境によって異なります)
マウントポイント | パーティション | パーティションタイプ | 容量 |
---|---|---|---|
/mnt/boot | /dev/sda1 | /boot | 500MB |
/mnt | /dev/sda2 | / | 残りすべて |
フォーマットをします。
# mkfs.fat -F 32 /dev/sda1
# mkfs.ext4 /dev/sda2
UEFI環境でWindowsとデュアルブートする場合
画像のようなすでにあるEFIシステムパーティションがあるのでこれを使います。
新しくEFIシステムパーティションを作らないでください
Arch Linux用のシステムパーティションを、Windowsのパーティションの後ろに作成します。
リカバリ用のパーティションがある場合があるので(画像だとWINRE_DRV
)、消したり動かしたりしないでください。
デュアルブートは操作を誤るとWindowsのパーティションを破壊する恐れがあるので十分注意して行ってください
EFIパーティションはそのままでArch Linuxをインストールするパーティションのみフォーマットします。
Arch Linuxをインストールするパーティションを/dev/sdaB
とします。
# mkfs.ext4 /dev/sdaB
6. ファイルシステムのマウント
# mount /dev/sda2 /mnt
# mkdir /mnt/boot
# mount /dev/sda1 /mnt/boot
UEFI環境でWindowsとデュアルブートする場合
すでにあるEFIシステムパーティションが/dev/sdaA
、Arch Linuxをインストールするパーティションが/dev/sdaB
だとします。
# mount /dev/sdaB /mnt
# mkdir -p /mnt/boot/efi
# mount /dev/sdaA /mnt/boot/efi
7. サーバーのミラーリストの設定
次のコマンドで高速な日本のミラーを設定します。
# reflector --sort rate --country Japan --latest 10 --save /etc/pacman.d/mirrorlist
8. パッケージのインストール
# pacstrap /mnt base base-devel linux linux-firmware vim dhcpcd
今回はエディタとdhcpcdを一緒にインストールしておきます。
9. fstabの生成
# genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab
10. chroot
インストールしたディレクトリにchrootします。
# arch-chroot /mnt
11. タイムゾーンの設定
# ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime
# hwclock --systohc
12. ローカリゼーション
/etc/locale.gen
を編集して、使用するロケールをコメントアウトします。
今回はen_US.UTF-8 UTF-8
とja_JP.UTF-8 UTF-8
をコメントアウトしました。
次のコマンドでロケールを生成します。
# locale-gen
/etc/locale.conf
でLANG環境変数を設定します。
# echo LANG=en_US.UTF-8 > /etc/locale.conf
/etc/vconsole.conf
でコンソールのキーマップも設定します。
# echo KEYMAP=jp106 > /etc/vconsole.conf
13. ホスト名の設定
/etc/hostname
に好きなホスト名を設定します。
# echo hostname > /etc/hostname
/etc/hosts
に以下の記述をします。
127.0.0.1 localhost
::1 localhost
14. rootパスワードの設定
# passwd
15. ブートローダーのインストール
IntelCPUの場合はpacman -S intel-ucode
、AMDCPUの場合はpacman -S amd-ucode
でマイクロコードをインストールします。
BIOS
# pacman -S grub
# grub-install --target=i386-pc --recheck /dev/sda
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
UEFI
# pacman -S grub efibootmgr
# grub-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot --bootloader-id=GRUB
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
UEFI環境でWindowsとデュアルブートする場合
# pacman -S grub efibootmgr
# grub-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot/efi --bootloader-id=GRUB
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
UEFIのエントリに項目が追加されているのでそこから起動ができます。
16. その他
再起動後にまたビープ音が鳴ってしまうので、pcspkr
をブラックリストに登録して、読み込まれないようにします。
# echo "blacklist pcspkr" > /etc/modprobe.d/nobeep.conf
17. 再起動
再起動後ネットワークに接続するために、dhcpcdサービスを有効にしておきます。
# systemctl enable dhcpcd
再起動後無線LANで接続する場合はiwdもインストールします。
# pacman -S iwd
exit
でchroot環境から抜けます。umount -R /mnt
でアンマウントし、reboot
で再起動します。
再起動後にログインができればOKです。